レズビアンカップルと息子娘の4人の家族。自分の生物学上の父親がどんな人なのか興味を持った子供が精子提供者に連絡して会ったことから、4人の家族に変化が訪れる。
「やっぱり家族はイイ!」「素敵な親子の絆!」みたいな安直な話ではないと思う。そう見る人も多いだろうけど。もっと軽い感じで、「いろいろあるよ、ここだって」な映画だと思う。
ゲイのカップルは今では「正しい」。ある程度現代的なリベラルさを持った人なら、それが差別してはいけない対象だということを理解している。当然本人たちも、その子供たちも、自分たちが「正しい」ことを理解している。精子提供者のポールがそういう家庭にもたらしたのは、「間違い」だった。家族の一人はポールとともに「間違い」をおかし、あとの三人は「間違い」を断罪する。もちろんそれはほかの家族であっても「間違い」だし、断罪されることであろう。でも、あまりにも「正し」く、力の入った「正しさ」を持ったこの家庭だからこそ、「間違い」にどう向かうのかが大事だったのではないだろうか。
結論はない。「あーよかった!」も「えーそんな!」もないまま物語は終わる。でもそれでいいのだと思う。「間違い」があったとき、簡単に壊れることも、簡単に消化してしまうこともないのが、家族なのであり、ここだってよそだって、ストレートだってゲイだって、どこいってもそりゃあいろいろあるもんだもの。
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