2015年12月27日日曜日

バンドトモフワンマン at 梅田AKASO

 もう音楽はトモフとピーズがあればいい、ってくらい好きなのに、人に勧められてもなかなかライブまで参加するには至らずにいた。「なんか人多くてしんどいんちゃうの?」と。それが10月に『千葉半島夢ナイト』を見に行き、動くトモフに圧倒されてワンマンのチケットを購入。クリスマスの夜だ。

 堂山町ってはじめて来たけど、梅田近辺にこんな猥雑な場所があるんだね。健全なオッサンは知らんかった。お好みとか肉とかの焼ける香ばしいにおいの中開場を待つ。晩飯食べる暇なかったなーと思い出す。

猥雑でいいかんじの街

掲示
開場を待つ人々

 なか入ってビール飲んで百円のつまみをポリポリ。

 7時開演。「歌う○○歳」は50だと字足らずでは?と思っていると、ベースのハルも50なので「歌う50歳+50歳」でいいかんじ。
 「年齢分の曲をやる」ということで、途中「ドナドナ」や「津軽海峡冬景色」も織り込まれる。
 
 やはりトモフスキーはいいですな。ホントのことしか言わない天才ですな。言葉の飾りを全部取って行ったらホントのホントだけが残ったってかんじ。すべての曲を知っていて、一緒に歌いながら新たにその歌詞のすごさに打たれる。

 「カンチガイの海」や「あのハナシの続き」、普段も聞いているんだけど、よく考えたらこのCD買ったのってまだワタシ東京いたときじゃなかったっけ?ってことはもう20年近く前?なんて思って感慨もひとしお。20年も前からずっとホントの歌を歌い続けてくれたトモフに感謝。

 「色で遊ぼう」コーナーでターコイズブルーの中演奏された「SOX」、よかったなー。名曲。帰り道にSOXいないかなーなんて思った。

SOXのトートバッグを買ってしまったオッサン

終了近くには紅白出演とのことでトモフに和田アキ子が憑依した、一瞬。

3時間みっちり楽しかったです。たぶんまた行く。

2015年12月16日水曜日

『続・次の本へ』

 敬愛する物書きである同僚の中島俊郎先生が寄稿したこの本(柴田元幸さんも書いてる)、とてもよい本。名うての書き手たちがそれぞれにお薦めの本とそれに続く「次の本」を挙げていく。 読書ガイドなんだけど二つの本の間につながりがあるのがミソ。これってまさしく読書のありようだと思うのだ。たまたま出会った一冊の本が、これまたひょんな偶然から別の一冊に行き着く。ぼくらはそういう「たまたま」の星座を描くように無数の本の間に自分だけの線を引いていく。


ちょっと読んだだけで本屋に行きたくなる、そんなワクワクが詰まっている。

神戸の小さな出版社の本だけど、アイデアがあればこんな素敵な本が作れるのだと感動。表紙のヨシタケ・シンスケさんのイラストもいい。見覚えがあるなーと思ったら、ワタシ、この方のイラストが好きで『子ども・大人』って絵本買ってたわ。

もうひとつ特筆すべきは、各書き手が紹介した2冊の本の書誌情報を編集者がすべて書いている(!)のだが、これがただの書誌情報ではなく、ちゃんと読んだ 上で(それだけでも相当大変だよ)うまいこと書き手やその話に結びつけた芸の細かいもので、ここもまた読み応えがあるのだ。

ウソだと思うなら42ページか らの大友俊さんのとこを読んでみて欲しい。

2015年12月5日土曜日

45

なった。

もう何歳でもいい感じのおっさんではあるが45はキリがいい。90までなら折り返し。もうすでに折り返してる気もすれば、まだまだ先の気もする惑える40代。

ゼミ生がお祝いしてくれました。

クラッカーでパン!パン!

プレゼントを開けますと・・・

出てきたのはTシャツ。ん?なんだか見覚えのある絵が・・・

あり?ワタシ?そして福永さん?

7月の福永さんの講演会の打ち上げの時のふたりの写真をマンガ加工してTシャツにしてくれたのでした!
なんと嬉しいプレゼント!
原画はコチラ(肖像権とか問題ないのか?)

さっそく着させていただきましてその後半日この格好、そしてそのまま帰宅です。

授業で「福永さんが賞取ったよ!」とか「最近こんなエッセイ書いてるよ!」とは紹介していたし、尊敬する大好きな作家ではあるが、こうしてTシャツになると照れる。っていうか福永さんにお見せするべきか、迷う。うーむ。


風船ももらって子供に返る。というより「風船おじさん」なのだが、学生には「風船おじさん」が通じなかったのでググって「ほら」と見せたが、風船おじさんが活躍した90年代前半は彼女たちの生まれる前なのであった。ああ。



ケーキまで用意してもらってにやけが止まらないオッサン。

セルカ棒という不思議な棒を駆使してみたり。

みんなで写真も撮りまして楽しい会となりました。

ホント、仕事でお給料もらってるうえにこんなことまでしてもらえるなんてワタシャ果報者。
今年もかわいいいい子たちに囲まれていいゼミです。

卒論指導、がんばらねば。

2015年12月2日水曜日

レアード・ハント 『優しい鬼』

レアード・ハントの詩のような長編小説。
 
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具体的な地名も出ていてきわめてローカルな話のはずなのに、ローカルの顕微鏡の視界をぐーっとさらに狭めていった結果、一つの家だけの極小の世界になって、寓話的な、逆にローカルカラーのないお話になっていく。
 
ぼんやりふんわりとした文章なのに、そこには絶えず暴力があって、それは具体的に詳細には描かれないから読み飛ばしてしまいそうになるけれど、冷静に考えるとそうとうえげつないことが起こっている。