
昨日25日、甲南大学で開催された髙田マルさんのトークに行ってきた。「博物館実習」の授業で髙田マルさんの作品の展示をしていて、その関連のイベントである。最初は髙田マルさんのことを知らなかったのだが、最近知り合ったIさんから面白いという話を聞いてFさんと3人で参加。
髙田マルさんの作品は、人の話を聞いて、読めない文字で書く、というもの。学内ギャラリーに展示されている作品を見てもよくわからなかった。が、お話を聞いたら、なるほど、言語コミュニケーションの芯みたいなものにアプローチしているのかなと思う。それは伝わらないこと、わからないことを前提にしたコミュニケーション。なんせ「読めない」んだから。
面白かったのが途中に挟まれた、実際に人の話を聞いて読めない文字で書くワークショップ。画用紙を前にクレヨンを持ち、人の話を聞きながら読めない文字を各自書いてみる。これが、わからないし難しい。音を聞き取って文字に起こすでもなく、話の内容をイメージ化するわけでもなく、聞きながら読めない文字にしていく。話終わるまで終わってはいけないのだろうか?とかどの向きで書いたらいいのだろうか?とか全てわからないし正解もないまま書いて、でもやってる時に脳みその今まで使っていなかった部分、脳天よりちょっと前のあたりが、カパっと少し開いた気がした。これは面白い。
自分が書いた「読めない文字」
この活動が作品の真髄かなと思った。何かのセラピーにもなりそうな。イタコや降霊会の霊媒とも似てるような。
マルさんの作品は書いた後に消してしまうのだという。
作品はどこまでなのか。話を聞いて読めない文字にする行為か、そこで書き上がった読めない文字か、それを消す作業まで含めて作品か?
非常に刺激的なアートだ。終わった後IさんとFさんとおしゃべりしてから解散したのだが、うちに帰ってからもすごく疲れていたのはやはり脳のある部分を初めて使ったからではないかと思う。
今後のご活躍が楽しみ。作品に参加できた学生は幸運だし、こういう授業を企画した西さんもえらい。

