2024年1月21日日曜日

福永信「夢のなかの政治家の夢」

 『新潮』2024年2月号に福永信さんの短編「夢のなかの政治家の夢」が掲載された。現政権(あ、辞めた人もいるか)の閣僚たちの見る夢を描く。

現政権のメンツを見ていると、壺やら裏金やらで「こいつらは!」って気持ちになる毎日であるが、こうして同じように夢を見るニンゲンとして見ると、この人たちにも歴史や趣味嗜好があり、同じニンゲンなはずやしなあ、って気持ちになる。末尾に乗せられているような経歴のリサーチに基づいているのが面白いし、「夢」だとしたらそういう夢を見てる可能性は確かにあるし、でもそこにうっすらと戦争の影が滲んでいるのがまた怖い。イスラエルとパレスチナ、ウクライナとロシア、台湾と中国、そして右傾化して軍国化していく日本が、政治家たちの無意識に映り込んでいて、笑えたり微笑ましいと同時にうすら寒くも感じる。
 閣僚たちの経歴をリサーチしているのは、とにかく言語というおもちゃで遊び続ける福永さんのいつもの書き方とは違うなあと思ったが、それをリアリズムに落とし込むのではなく「夢」という可能性の世界に仕立て上げているところはやはり福永さんらしい。大変面白い。

2024年1月5日金曜日

KONANプレミア・プロジェクト「文学、あります」第一回イベント「外側に紡ぐ物語ー村田沙耶香さん公開インタビュー」

 2023年12月23日に作家の村田沙耶香さんをお招きして、KONANプレミア・プロジェクト「文学、あります」第一回イベント「外側に紡ぐ物語ー村田沙耶香さん公開インタビュー」を開催いたしました。

会場の様子

 詳しい様子は甲南大学図書館のサイトに。


2023年12月25日月曜日

『遠距離現在』

 国立新美術館で開催予定の『遠距離現在』の図録をいただいた。



展示はまだ行けてないのだが、この図録に掲載された福永信さんの掌編「遠距離現在」がよい。


やはり福永さんが書く少年の世界はいい。章の番号が「1」ばかりなのも、直線的に進んでいくのではなく「それぞれが独立して並置されている現在」、という感じで、工夫がされている。死後の世界を見に行って飛び降りた少年が走馬灯を見て、でも走馬灯が暴走して体験していない未来まで見え、その中でまた冒頭に戻って走馬灯を見るという入れ子の話が好きだ。最後の死にかけている少年の夢もいい。周りの大人たちは勝手に「短い」人生を惜しむけれど、少年には常に「現在」しかなくて、その中での時間はすべて充実しているもので、そう思うといくつで死のうが長短に関係なく人生は充実しているものにも思えてくる。すべて夢の中の話だけれど、夢が「現在」ならばその中でぼくらはいくらでも遠くに行くことができる。これは「文学」にも似ている。


2023年12月21日木曜日

「作家エトガル・ケレットは今イスラエルで何を考えているか」

 現在発売中の『新潮』24年1月号で、「作家エトガル・ケレットは今イスラエルで何を考えているか」という翻訳とインタビューからなる記事を書きました。イスラエルの現在を考えると本当に苦しい。ガザの人々の苦境を想うと胸が締め付けられます。10月7日から始まったハマスのテロの犠牲者はイスラエル市民で、しかしパレスチナに人々から家を奪ったナクバを起こしたのはイスラエルで、そして今またガザでパレスチナの人々が命を奪われている。どちらの側にも犠牲者がいて、各国では、イスラエルを支持する声もあれば、パレスチナへの連帯を示すデモも行われている。ニュースはその様子をわかりやすく白黒明確に伝えるが、現実はどこまでいってもグレーだ。

エトガル・ケレットは、この問題について共感が「選択的」になって、みながどちらかのサイドについてしまっていることを批判する。最後の一文はとくに強いので、ぜひ読んでみてほしい。中東の問題についてニュースとは異なる視点を得られると思う。






2023年12月20日水曜日

青森県立美術館奈良美智展「ここから」

 青森県立美術館で開催中の奈良美智展「ここから」の図録にジョシュ・クンさんの論考の翻訳で参加しました。10月に行きましたが、m奈良さんが高校生の時に参加していたロック喫茶の再現を始め、ここならではの奈良さんのルーツまでさかのぼる展示になっております。雪の中の青森県立美術館へ、ぜひ!(アトム氏からもよろしくとのこと)


2023年12月19日火曜日

KONANプレミア・プロジェクト「文学、あります」第一回文芸イベント 村田沙耶香さん公開インタビュー「外側に紡ぐ物語」

 KONANプレミア・プロジェクト「文学、あります」第一回文芸イベント 村田沙耶香さん公開インタビュー「外側に紡ぐ物語」は12月9日に開催の予定でしたが、12月23日(土)に延期となっております。ご都合のつく方は、今からでも申し込み間に合いますので、下記甲南大学図書館サイトから申し込みください。

常識や当たり前の「外側」に物語を立ち上げてきた村田さんからどんなことばが聞けるのか、楽しみです!


https://www.konan-u.ac.jp/lib/?info=event20231209

2022年11月13日日曜日

第12回赤穂シティマラソン

 2019年の同じ赤穂で走ったあとコロナでレースがなくなって、今年は春の芦屋も仕事で走れず、気がつけば3年ぶりのレース。ハーフ走って牡蠣を食べるのが恒例。2015くらいから走ってるのかな?2018は楽しかった。

 1週間前から天気予報はこの日のみ雨で、やめとこっかなあ、でももう参加費払ってるしなあ、でも交通費もかかってずく濡れってどうよ?でも参加賞もあるしな、でも行きに濡れて走って濡れて帰りも濡れるって過酷すぎるやろ、と逡巡の日々。結局前日に「行ってみるか」と決断。

 朝6時に起きてメシ食って出発。バス停であーバス行っちゃったって見送ったところでゼッケンなど郵送されてきたモノ一式を忘れて来たことに気づく。帰宅。遅くなったので駅まで原付。電車の時刻をちゃんと調べていなかったのでググってみるとどうも普通電車だと間に合わないっぽい。新快速とか走ってない。姫路まで特急乗ればなんとかなりそうなので特急券を買って、車内でTシャツにゼッケンつけたり靴下履き替えたり日焼け止め塗ったりして準備万端。播州赤穂からバス乗って会場で参加賞もらって会場へ。ああけっこう降ってるわ。

スタートを待っている間が一番ツラい。ああもう帰ろっかなって気になる。濡れながらスタート。Tシャツの上にウィンドブレーカーを着ているが雨が染みる。足もすぐにベチャベチャ。ああいややな、3キロくらい走って帰ろっかなあ。

キロ6分半くらい。歩かなきゃいいか、くらいのペース。10キロくらいまではもういつでも帰るぜ、くらいのメンタリティなのだが棄権した時にどうしたらいいかわからないという消極的理由で踏み続ける。そうこうしているうちに公園内の周回コースになるのでもはや諦めるタイミングがなくなる。あとはただただ踏むのみ。

最後のトラックのみ頑張って5人抜いて満足。タイムは2時間19分。まあこんなもんでしょう、っていうか歩かず完走できただけでスゴいよ、オレ。

フルは無理でもハーフはいつでも走れるようでいたいもんだ。

レース後はかましまいって牡蠣。あとは風呂があればいいんだけどな。前日入りして連泊すればいいのか。 2019年の同じ赤穂で走ったあとコロナでレースがなくなって、今年は春の芦屋も仕事で走れず、気がつけば3年ぶりのレース。ハーフ走って牡蠣を食べるのが恒例。2015くらいから走ってるのかな?2018は楽しかった。

 1週間前から天気予報はこの日のみ雨で、やめとこっかなあ、でももう参加費払ってるしなあ、でも交通費もかかってずく濡れってどうよ?でも参加賞もあるしな、でも行きに濡れて走って濡れて帰りも濡れるって過酷すぎるやろ、と逡巡の日々。結局前日に「行ってみるか」と決断。

 朝6時に起きてメシ食って出発。バス停であーバス行っちゃったって見送ったところでゼッケンなど郵送されてきたモノ一式を忘れて来たことに気づく。帰宅。遅くなったので駅まで原付。電車の時刻をちゃんと調べていなかったのでググってみるとどうも普通電車だと間に合わないっぽい。新快速とか走ってない。姫路まで特急乗ればなんとかなりそうなので特急券を買って、車内でTシャツにゼッケンつけたり靴下履き替えたり日焼け止め塗ったりして準備万端。播州赤穂からバス乗って会場で参加賞もらって会場へ。ああけっこう降ってるわ。

スタートを待っている間が一番ツラい。ああもう帰ろっかなって気になる。濡れながらスタート。Tシャツの上にウィンドブレーカーを着ているが雨が染みる。足もすぐにベチャベチャ。ああいややな、3キロくらい走って帰ろっかなあ。

キロ6分半くらい。歩かなきゃいいか、くらいのペース。10キロくらいまではもういつでも帰るぜ、くらいのメンタリティなのだが棄権した時にどうしたらいいかわからないという消極的理由で踏み続ける。そうこうしているうちに公園内の周回コースになるのでもはや諦めるタイミングがなくなる。あとはただただ踏むのみ。

最後のトラックのみ頑張って5人抜いて満足。タイムは2時間19分。まあこんなもんでしょう、っていうか歩かず完走できただけでスゴいよ、オレ。

フルは無理でもハーフはいつでも走れるようでいたいもんだ。

そういえば猫ひろしさんが「ミャー!」って言いながらものすごいスピードで駆け抜けていったのであった。



レース後はかましまいって牡蠣。あとは風呂があればいいんだけどな。前日入りして連泊すればいいのか。

牡蠣焼き飯

生牡蠣

単独行動のカラス

赤穂行くとなぜかいつも寄る公園