ヨシタケシンスケさんの絵本が好きだ。このイラストのなじむ感じはなんなんだろう?線は少ないのに情報が多い気がするのはなぜだろう?みんな2.5頭身でおなかがぽっこり出たスタイルなのがいいのか。線が微妙に揺れているのがいいのか。
そんなヨシタケシンスケさんの絵本のなかでも、最近入手したこれはまたさらにお気に入りの一冊だ。
服を脱ぐときの、脱ごうとしたけれど脱げない時の、「バンザイ状態」。昨年福永信さんの『星座から見た地球』という傑作小説を読んだ際に、このいろんな子どもたちを描いた作品にも「バンザイ状態」が出てきて感銘を受けていたのだが、『もうぬげない』は、それに続く「バンザイ状態」ものであり、「バンザイ状態」そのものがテーマなのである。
ズボンも脱ごうとして「もうおしまいだ・・・」となるページなんかサイコーである。
子どもの時間、一つのことに夢中になって一瞬なのに縦横に妄想を巡らす子どもの時間を描いて、大人も笑わせる。
達人だと思う。
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