2015年12月16日水曜日

『続・次の本へ』

 敬愛する物書きである同僚の中島俊郎先生が寄稿したこの本(柴田元幸さんも書いてる)、とてもよい本。名うての書き手たちがそれぞれにお薦めの本とそれに続く「次の本」を挙げていく。 読書ガイドなんだけど二つの本の間につながりがあるのがミソ。これってまさしく読書のありようだと思うのだ。たまたま出会った一冊の本が、これまたひょんな偶然から別の一冊に行き着く。ぼくらはそういう「たまたま」の星座を描くように無数の本の間に自分だけの線を引いていく。


ちょっと読んだだけで本屋に行きたくなる、そんなワクワクが詰まっている。

神戸の小さな出版社の本だけど、アイデアがあればこんな素敵な本が作れるのだと感動。表紙のヨシタケ・シンスケさんのイラストもいい。見覚えがあるなーと思ったら、ワタシ、この方のイラストが好きで『子ども・大人』って絵本買ってたわ。

もうひとつ特筆すべきは、各書き手が紹介した2冊の本の書誌情報を編集者がすべて書いている(!)のだが、これがただの書誌情報ではなく、ちゃんと読んだ 上で(それだけでも相当大変だよ)うまいこと書き手やその話に結びつけた芸の細かいもので、ここもまた読み応えがあるのだ。

ウソだと思うなら42ページか らの大友俊さんのとこを読んでみて欲しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿