待望の『メランコリア』を見に行く。なんといってもラース・フォン・トリアーである。あの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の監督である。一番好きな映画でもないし一番良い映画だとも思わなかったけれど、あの衝撃はすごかった。あんな見た後に呆然としてしまうような息苦しさ、圧倒的な衝撃を予想していた。
ところが実際は『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とは対照的。ものすごく静か。そしてすばらしい映像美。
プロットはほとんどない。メランコリアという惑星が地球に接近している。科学者たちはぶつかることはないと言っている。らしい。
こういう道具立ては普通はパニック映画やスペクタクル映画のために用意されるもんだ。でも、この人は違う。あくまで淡々と、森の中にすむたった4人の人間 のお話として描く。
前半は結婚式の描写。花嫁は奇妙な行動をするが、これがあとから思い返せば、ああ、彼女だけはわかっていた、というか感じていたのか、と納得がいく。ついで に冒頭のスーパースローの画面はすべて彼女があらかじめ見たビジョンだろう。
惑星の接近はあくまで背景にあるだけでほのめかされるだけ。それ自体が主題ではないのだ。そして最後を迎えんとするときにそれぞれがそれぞれの異なった態度をとる。そのことのほうが大事。
地球がなくなるなんてことは普段考えずにぼくらは生きている。考えても意味がないと考えの外に排除することで安心して生きている。でも、それはいつ起こるかわからない。そして、それが起こるとわかった時、自ら死を選び結末から逃避する人もいれば、家族と手を取ってワインを飲んで過ごしたいという人もいよう。主人公はそれをクソミソに言うのだが。
終わったあとに奥さんといろいろ話し合った。自分でだけでは気づけない発見がたくさんある。
こういう解釈がひらかれた作品こそ映画や小説の醍醐味である。
画面が暗く音楽がどことなく不穏でありながらも心地よく、淡々としているので寝そうになったが、耐えてよかった。
2012年2月22日水曜日
2011年12月12日月曜日
第二回奈良マラソン
3週間おきの関西レース3連戦もこの奈良で終了。数えてみたらこれが10度目のフルマラソン。
大阪、神戸は自分の走力を過信して前半から突っ込んだ結果、後半潰れて悲惨な目にあったので、今回は謙虚に行くことにしていていた。大阪、神戸は3時間40分を目指してキロ5分 20秒より遅くならないように心掛けたら知らん間に5分切ったりしてて、30キロで潰れて歩く羽目になった。残念ながらそこまでの走力は私にはまだないのであった。そこで今回は逆にキロ5分30秒より速くならないように抑えていくことにする。何度も レースプランを練って、結局最初の4キロはキロ6分、そのあとは5分30のイーブンペースということにした。トータル3時間53分になる予定だが、プラン通りに運んで余力があれば30キロ以降にペースアップすることも考えていた。
朝4時半起床。おにぎり2個、野菜ジュース、ヨーグルト、おはぎ2個。レース前は餅がいいと聞いたのでおはぎにしたが、米ばっかり、かつ甘いので2個はしんどかった。阪急、地下鉄、近鉄と乗り継いで近鉄奈良へ。パワーバー2個。
奈良寒い。迷ったが長袖シャツの上にウィンドブレーカーを羽織る。そこにゼッケンつけたので最後まで脱げない。
9時スタート。最初ペースを落とす計画なのでどんどん抜かれる。周りに合わせそうになるもガマンガマン。4キロすぎてから徐々にペースをあげるが、 ゆっくりいったおかげで楽チン。10キロはあっという間。天理大学構内に入った頃から下り坂が続く。ちょっと憂鬱になる。だってこんだけ下ったらそのぶん帰りは登りってことだよ。 山道をアップダウンしながら天理教の本山へ。まあでかいね。なんだありゃ。すごい迫力。折り返して今度は登りが増えるが、意外なことに思ったほどしんどくない。
32キロ を越えたらあとは比較的なだらか。ここまでプラン通り。余力があるのでキロ5分まで上げてみる。でも先が怖いのですぐ自重。
その先は潰れることもなくイーブンペースでいけた。最後1キロほどの坂はしんどかったが、結果3時間54分。自己ベストはならなかったけど、謙虚な走りで粘ってサブフォー。まあよかったかな。
しかしマラソンは面白い。ただがむしゃらにがんばればいいってものじゃないところがいい。自分の走力の総体みたいなものがあって、それをいかに配分するか考えなくてはいけない。それを読み間違えて過信して突っ込むと潰れてしまい、ゆっくり行ったときよりもタイムは悪くなってしまう。逆にゆっくり行くとそこそこのタイムは出るけどやはり自己ベストを狙わないとつまらないので欲が出る。あとから、「もう少しペース上げられたかな?」なんて思う。で、結局自分はどれくらいの走力があって限界はどこなのか?答えは走って見ないとわからない。いや、うまくいったらいったで「もうちょいいけた」となるから、走ってもわからないともいえよう。
次の目標はやはり3時間30を切ってみたい。まあそのまえに50分も40分も切らなきゃならんのだが。
3月の篠山までに体重5キロ落としたい。1キロ落とせばタイムが3分、4分縮まるというではないか。しかし去年も減量を決意したけどできんかったな〜。
前回今回とレース1週間前から断酒した。体調は変わらないのだけれど、飲まない分レース後のビールが楽しみになって励みになる。そして、レースのあとの久々の1杯は、うまい!
大阪、神戸は自分の走力を過信して前半から突っ込んだ結果、後半潰れて悲惨な目にあったので、今回は謙虚に行くことにしていていた。大阪、神戸は3時間40分を目指してキロ5分 20秒より遅くならないように心掛けたら知らん間に5分切ったりしてて、30キロで潰れて歩く羽目になった。残念ながらそこまでの走力は私にはまだないのであった。そこで今回は逆にキロ5分30秒より速くならないように抑えていくことにする。何度も レースプランを練って、結局最初の4キロはキロ6分、そのあとは5分30のイーブンペースということにした。トータル3時間53分になる予定だが、プラン通りに運んで余力があれば30キロ以降にペースアップすることも考えていた。
朝4時半起床。おにぎり2個、野菜ジュース、ヨーグルト、おはぎ2個。レース前は餅がいいと聞いたのでおはぎにしたが、米ばっかり、かつ甘いので2個はしんどかった。阪急、地下鉄、近鉄と乗り継いで近鉄奈良へ。パワーバー2個。
奈良寒い。迷ったが長袖シャツの上にウィンドブレーカーを羽織る。そこにゼッケンつけたので最後まで脱げない。
9時スタート。最初ペースを落とす計画なのでどんどん抜かれる。周りに合わせそうになるもガマンガマン。4キロすぎてから徐々にペースをあげるが、 ゆっくりいったおかげで楽チン。10キロはあっという間。天理大学構内に入った頃から下り坂が続く。ちょっと憂鬱になる。だってこんだけ下ったらそのぶん帰りは登りってことだよ。 山道をアップダウンしながら天理教の本山へ。まあでかいね。なんだありゃ。すごい迫力。折り返して今度は登りが増えるが、意外なことに思ったほどしんどくない。
32キロ を越えたらあとは比較的なだらか。ここまでプラン通り。余力があるのでキロ5分まで上げてみる。でも先が怖いのですぐ自重。
その先は潰れることもなくイーブンペースでいけた。最後1キロほどの坂はしんどかったが、結果3時間54分。自己ベストはならなかったけど、謙虚な走りで粘ってサブフォー。まあよかったかな。
しかしマラソンは面白い。ただがむしゃらにがんばればいいってものじゃないところがいい。自分の走力の総体みたいなものがあって、それをいかに配分するか考えなくてはいけない。それを読み間違えて過信して突っ込むと潰れてしまい、ゆっくり行ったときよりもタイムは悪くなってしまう。逆にゆっくり行くとそこそこのタイムは出るけどやはり自己ベストを狙わないとつまらないので欲が出る。あとから、「もう少しペース上げられたかな?」なんて思う。で、結局自分はどれくらいの走力があって限界はどこなのか?答えは走って見ないとわからない。いや、うまくいったらいったで「もうちょいいけた」となるから、走ってもわからないともいえよう。
次の目標はやはり3時間30を切ってみたい。まあそのまえに50分も40分も切らなきゃならんのだが。
3月の篠山までに体重5キロ落としたい。1キロ落とせばタイムが3分、4分縮まるというではないか。しかし去年も減量を決意したけどできんかったな〜。
前回今回とレース1週間前から断酒した。体調は変わらないのだけれど、飲まない分レース後のビールが楽しみになって励みになる。そして、レースのあとの久々の1杯は、うまい!
2011年12月4日日曜日
41
2011年11月20日日曜日
第一回神戸マラソン

5:30起床。体重65.0キロ。おにぎり×2、野菜ジュース、カステラ2きれ、バナナ一本、ゼリー一個。晴れました。よかった。
今回は職場の人たちと一緒に出るので、いったん三宮で集合。記念写真を撮る。
しかし、今回はチームエントリーで、事前に頭をひねってチーム名を決めたのに、パンフレットにもどこにもチーム名が乗っていない。ほな、最初っからチーム名いらんやん。
快調な走り出し。3時間50分を切るべくキロ5分20を切らないよう走る。しかしBブロックでまわりが速いので、キロ5分でも速い気がしない。このペースに乗っちゃったのが失敗だったかも。
折り返しまでは順調。目標を上回るペース。折り返し後仲間を見つけては手を振る。余裕があった。
しかし21キロ過ぎから、うーん、しんどい。ペースが落ちて、また30キロで歩いてしまう。今回は太ももと腰が痛くなった。
結果、4時間29分。このまえの大阪よりさらに遅い。4時間も切れなかった。んあー。
体力が足りない。走り込みが足りない。のだと思うが、そんなに走る時間もとれないしなあ。
大学の同級生で、参加していたJ女史からメール。3時間37分だって。すげえ。おばけだ。
次はまた3週間後、奈良マラソン。もっとペースを落としてとりあえず4時間を切ろう。3月の篠山までには走り込みたいものだ。
しかし途中でしょっちゅう歩いたため、他のランナーから「甲南ガンバ!」と何度か檄をいただいた。OBさんとかかもしれん。Tシャツ効果実感である。
ゴール後神戸サウナに。サウナってはじめて行ったが、お風呂も休憩室もあってめっちゃ快適。オアシス。ランナーが続々来てた。打ち上げは鉄板焼 き。うまかった。メンバーが言うには、うしろの方では給水で水がなくなったり給食がなかったりサバイバルレースだったらしい。水がないと死ぬよ。これだけ は改善しないと。
コースは、鉄人が見れなかったり垂水のあたりが一車線でめちゃ混みやったり、あと須磨の水族園近くの坂がじんわりしんどかったり、と欠点もあったが、やはり綺麗な神戸の町を走れてよかった。もっと余裕があったら後半の景色も楽しめたのに。
ビール4杯でめちゃくちゃ酔った。タクシーで帰ってすぐ横になって寝た。
2011年11月3日木曜日
第一回 大阪マラソン
朝5時起床。体重66.5。ここ2,3日カーボローディングもどきでご飯もりもりおかわりしていたので重くなってる。おにぎり2個、野菜ジュース、水 500、カステラ2きれ、最後にザバスのゼリーを飲んで出発5:40。まだバスが走っていないので駅まで15分ほど歩く。阪急でもちらほらランナーを見か けるが、大阪で環状線乗ったらもうランナーだらけ。電車降りてもなかなかホームで人が動かない。
家を出たときに降っていた小雨はやんでいる。よかった。着替え場所が大阪城公園の野球場なのだが、屋外である。雨だったらもう最悪であったろう。
ここまででけっこう疲れていたのでブースでアミノバリューをもらって2杯飲む。これ失敗だった。そこから荷物を預けてスタート地点へ移動するの だが、これがまあ遠い。3キロくらい歩かされる。で、スタート地点まで行ったらトイレがない!今まで出た大きな大会はスタートブロック内にトイレがあった ものだが、それがない。聞くとだいぶ手前のトイレが最後だったそうで、歩いて戻る。もちろん長蛇の列。20分ほど待って用を足す。
9時スタート。Cブロックだったのでけっこう前のほう。スタートまでも2分半くらいで、いいかんじ。
しばらくはダンゴ状態でうまく走れない感じ。2キロくらいでまたトイレに行きたくなり、行く。
1.水分は起きてすぐだけにしておくがよろし。どうせ走り始めればすぐ給水がある。
3キロで腕時計型GPSに異変。画面が消える。最近充電してるのに電池がなくなったりおかしな動きをしていたからな。もうスピードがわからないが、どうしようもないので自分のペース感覚を信じてみる。
10キロくらいからすでに体が重い。「なんかしんどい」の状態。うーん。御堂筋は側道を走らされるのだけれど狭すぎ。いっぱいぶつかる。ぶつ かっても声をかけないランナーに腹を立てていたら、自分がぶつかってしまう。そしたらむこうが「すみません」。当然こちらも「いえいえいこちらこそすみま せん」。この人はかしこいランナーだね。どっちが悪かろうが自分から謝っておけばお互い気分がいいし、腹を立てることもない。見習おう。
2.ぶつかられても「すみません」。
体は重いながらも快調に走って20キロ到達。25キロくらいから体が痛くなる。肩、腰のあたり。うーん、はやいなあ。とりあえず30キロを目標にペース維持。
そして32キロを境に大減速。っていうかしんどくて歩いてしまう。そこからはスピードもなく、ジョグしては歩く、みたいな感じ。4時間のペースランナー集団に抜かれたところでまたモチベーションが下がる。
結局グロスで4時間18分。NETでも4時間16分くらいと思う。不本意。んあぁ。
たぶん靴選びに失敗した。ふだんはNikeのスピードライトというクッションのある奴なのだが、最近スピードレーサーというナイキでは最速カテゴ リーの靴を新調したので、これで走ったのだ。速い靴ってのは軽くて底が薄い。そのぶんクッションがない。だから着地のダメージが大きい。もうこういう靴で もいけるんちゃう?というのが過信であった。クッションないからダメージ大きくて早々からあちこち痛くなったのだろう。
3. エリートランナー向けのシューズはまだはやい。ハーフまでにしとけ。
あとでネットで確認してみると(このサービス便利)、20キロまではキロ5分20ペースで走ってて、そのあとどんどん崩れてるのがわかる。順位も25キロまでで1000人抜いた後、そのあとゴールまでで2000人に抜かれて、結果6847位。
くやしいが、3週間後の神戸のリハーサルってことでいっか。神戸では自己ベストを狙おう。3時間50分を切ろう。
沿道の応援の人が多くてしかも熱心でびっくりした。とくに西成のあたり。ここのおっちゃんおばちゃんはほんまいっしょうけんめい応援してくれて嬉しかった。
大阪らしく熱いおばちゃんもいて、疲労困憊して歩いているランナーに「歩いたらよけいしんどなる!止まったらあかん!」言うて、応援棒で叩いて無理矢理走らせていた。もちろん見ず知らずの人だと思う。
30キロ過ぎてからいろんな給食が出てきた。キュウリの塩漬けうまかった。でもコロッケとかいなりずしはさすがに食べにくいのでパス。
power gelは軽くて携帯に便利。でもまずい。10キロおきで3個消費。残り4キロくらいまでおなかは持った。
ゴール後はインテックスを脱出して鶴橋に行き、ひとり焼肉。ささやかなご褒美。
家を出たときに降っていた小雨はやんでいる。よかった。着替え場所が大阪城公園の野球場なのだが、屋外である。雨だったらもう最悪であったろう。
ここまででけっこう疲れていたのでブースでアミノバリューをもらって2杯飲む。これ失敗だった。そこから荷物を預けてスタート地点へ移動するの だが、これがまあ遠い。3キロくらい歩かされる。で、スタート地点まで行ったらトイレがない!今まで出た大きな大会はスタートブロック内にトイレがあった ものだが、それがない。聞くとだいぶ手前のトイレが最後だったそうで、歩いて戻る。もちろん長蛇の列。20分ほど待って用を足す。
9時スタート。Cブロックだったのでけっこう前のほう。スタートまでも2分半くらいで、いいかんじ。
しばらくはダンゴ状態でうまく走れない感じ。2キロくらいでまたトイレに行きたくなり、行く。
1.水分は起きてすぐだけにしておくがよろし。どうせ走り始めればすぐ給水がある。
3キロで腕時計型GPSに異変。画面が消える。最近充電してるのに電池がなくなったりおかしな動きをしていたからな。もうスピードがわからないが、どうしようもないので自分のペース感覚を信じてみる。
10キロくらいからすでに体が重い。「なんかしんどい」の状態。うーん。御堂筋は側道を走らされるのだけれど狭すぎ。いっぱいぶつかる。ぶつ かっても声をかけないランナーに腹を立てていたら、自分がぶつかってしまう。そしたらむこうが「すみません」。当然こちらも「いえいえいこちらこそすみま せん」。この人はかしこいランナーだね。どっちが悪かろうが自分から謝っておけばお互い気分がいいし、腹を立てることもない。見習おう。
2.ぶつかられても「すみません」。
体は重いながらも快調に走って20キロ到達。25キロくらいから体が痛くなる。肩、腰のあたり。うーん、はやいなあ。とりあえず30キロを目標にペース維持。
そして32キロを境に大減速。っていうかしんどくて歩いてしまう。そこからはスピードもなく、ジョグしては歩く、みたいな感じ。4時間のペースランナー集団に抜かれたところでまたモチベーションが下がる。
結局グロスで4時間18分。NETでも4時間16分くらいと思う。不本意。んあぁ。
たぶん靴選びに失敗した。ふだんはNikeのスピードライトというクッションのある奴なのだが、最近スピードレーサーというナイキでは最速カテゴ リーの靴を新調したので、これで走ったのだ。速い靴ってのは軽くて底が薄い。そのぶんクッションがない。だから着地のダメージが大きい。もうこういう靴で もいけるんちゃう?というのが過信であった。クッションないからダメージ大きくて早々からあちこち痛くなったのだろう。
3. エリートランナー向けのシューズはまだはやい。ハーフまでにしとけ。
あとでネットで確認してみると(このサービス便利)、20キロまではキロ5分20ペースで走ってて、そのあとどんどん崩れてるのがわかる。順位も25キロまでで1000人抜いた後、そのあとゴールまでで2000人に抜かれて、結果6847位。
くやしいが、3週間後の神戸のリハーサルってことでいっか。神戸では自己ベストを狙おう。3時間50分を切ろう。
沿道の応援の人が多くてしかも熱心でびっくりした。とくに西成のあたり。ここのおっちゃんおばちゃんはほんまいっしょうけんめい応援してくれて嬉しかった。
大阪らしく熱いおばちゃんもいて、疲労困憊して歩いているランナーに「歩いたらよけいしんどなる!止まったらあかん!」言うて、応援棒で叩いて無理矢理走らせていた。もちろん見ず知らずの人だと思う。
30キロ過ぎてからいろんな給食が出てきた。キュウリの塩漬けうまかった。でもコロッケとかいなりずしはさすがに食べにくいのでパス。
power gelは軽くて携帯に便利。でもまずい。10キロおきで3個消費。残り4キロくらいまでおなかは持った。
ゴール後はインテックスを脱出して鶴橋に行き、ひとり焼肉。ささやかなご褒美。
2011年7月18日月曜日
『幽霊たち』
白井晃演出の『幽霊たち』大阪公演に行く。
佐々木蔵之助、奥田瑛二のほかに市川美香子さんがフィーチャーされたテレビCMを見て、女性といえば「未来のブルー夫人」くらいしか出てこない小説なのに、どうするんだろ?けっこう原作から書き換えてしまっているのか?と不安に思っていたが、過剰に役柄を拡大することもなく、そして全体的に、かなり原作に忠実な演出であった。ポール・オースターの手による原作は「なにも起こらない」状況を描いた小説だが、いくつかの意味ありげな逸話に彩られている。ブルックリンブリッジにまつわる親子の逸話。床に落とされ砕けてしまったホイットマンの脳みそ。氷に閉じ込められた自分より若い父親を発見する息子。ホーソーンの「ウェイクフィールド」。そういった逸話たちを舞台上でせりふで再現していく。
舞台の上をキャストたちがさまざまに交錯しながら直線的に移動して舞台を転換していく様子は、作品の迷宮的なイメージをうまく再現していたし、主演二人のお芝居も見事であった。
舞台と小説の構造的な違いも感じた。あの小説は「なにも起こらない」状況にとじこめられたブルーが混乱していく話だが、彼はあくまで「静かに」混乱していく。小説はそれを表現しうるが、舞台ではそれはなかなか表現できない。どうしても、叫び、身もだえし、涙を流すような身体的表現になってしまう。その言ってしまえば「大げさな混乱」に、原作の世界とは異なる印象を受けた。
一方、原作と違っているところで面白かったのは、物語冒頭と最後の語りをブルーに語らせていること。とくに最後は、原作ではブルーがブラックと対峙して出て行ったあとに、突然その外部の語り手が登場し、「ブルーはこのあと中国に行ったということにしておこう」と、物語のリアリティを揺らがせる。今回の舞台では、その部分をブルーが語っている。原作に一番忠実な再現方法はおそらくナレーションで処理することだろうが、それをブルーが語ることで、彼が自分の物語に自分で結末をつけた格好になる。ブラックに取りこまれて自分の物語を失ってしまった男が、最後に自分の物語を取り返すのだ。と、同時に、そこまで語られた物語はすべてブルーの作り話である可能性も生まれる。これは大変面白いと思った。ほかにも、あの語り手がブラックだったら?とか今まで考えたことがなかったが、また別の読み方ができる可能性を教えてもらえた。
ここまでの舞台をつくりあげるのは大変な作業であったことと思う。感謝したい。
佐々木蔵之助、奥田瑛二のほかに市川美香子さんがフィーチャーされたテレビCMを見て、女性といえば「未来のブルー夫人」くらいしか出てこない小説なのに、どうするんだろ?けっこう原作から書き換えてしまっているのか?と不安に思っていたが、過剰に役柄を拡大することもなく、そして全体的に、かなり原作に忠実な演出であった。ポール・オースターの手による原作は「なにも起こらない」状況を描いた小説だが、いくつかの意味ありげな逸話に彩られている。ブルックリンブリッジにまつわる親子の逸話。床に落とされ砕けてしまったホイットマンの脳みそ。氷に閉じ込められた自分より若い父親を発見する息子。ホーソーンの「ウェイクフィールド」。そういった逸話たちを舞台上でせりふで再現していく。
舞台の上をキャストたちがさまざまに交錯しながら直線的に移動して舞台を転換していく様子は、作品の迷宮的なイメージをうまく再現していたし、主演二人のお芝居も見事であった。
舞台と小説の構造的な違いも感じた。あの小説は「なにも起こらない」状況にとじこめられたブルーが混乱していく話だが、彼はあくまで「静かに」混乱していく。小説はそれを表現しうるが、舞台ではそれはなかなか表現できない。どうしても、叫び、身もだえし、涙を流すような身体的表現になってしまう。その言ってしまえば「大げさな混乱」に、原作の世界とは異なる印象を受けた。
一方、原作と違っているところで面白かったのは、物語冒頭と最後の語りをブルーに語らせていること。とくに最後は、原作ではブルーがブラックと対峙して出て行ったあとに、突然その外部の語り手が登場し、「ブルーはこのあと中国に行ったということにしておこう」と、物語のリアリティを揺らがせる。今回の舞台では、その部分をブルーが語っている。原作に一番忠実な再現方法はおそらくナレーションで処理することだろうが、それをブルーが語ることで、彼が自分の物語に自分で結末をつけた格好になる。ブラックに取りこまれて自分の物語を失ってしまった男が、最後に自分の物語を取り返すのだ。と、同時に、そこまで語られた物語はすべてブルーの作り話である可能性も生まれる。これは大変面白いと思った。ほかにも、あの語り手がブラックだったら?とか今まで考えたことがなかったが、また別の読み方ができる可能性を教えてもらえた。
ここまでの舞台をつくりあげるのは大変な作業であったことと思う。感謝したい。
2011年6月14日火曜日
『ブラック・スワン』
「白鳥の湖」の主役を勝ち取ったバレリーナの内面が崩壊していく様を描く。
とにかくこの主人公の内面に寄り添うことを主眼としているため、彼女が見る妄想や悪夢がそのままに再現される。その妄想や悪夢がショッキングなシーンばかりで、鏡の中に血を流した母親がいてビックリ、とかなんだかホラー映画みたいである。そしてそんなショッキングなシーンがこれでもかと重ねられていくうちにだんだんマンガ的になって笑えてくる。サム・ライミの『スペル』みたいに、怖いんだけど笑えてしまう、そんな感じ。そんなコワおもろシーンの頂点は、ウィノナ・ライダー演じる入院中のかつてのスターバレリーナが爪ヤスリを片手に"I'm nothing!"と叫びながら・・・な場面。
しかしここまででこの映画を判断してはいけない。このシーン以降の実際の舞台シーン、これが圧巻であった。主役のニナが狂気にとらわれた末、実際にブラックスワンになっていく場面は、肌がブツブツだったのは、なるほど鳥肌であったか、あ、『ザ・フライ』みたい、とか思っているうちにものすごい迫力で展開していき、もう内面がどうとか理屈がどうとかいう以前にとにかく「スゴイ」。踊りきった彼女には羽根がないのに、影には羽根が移っている場面は、わかりやすいが印象的である。
最終的には妄想が現実と重なって白鳥は死ぬ。
終わってみればこれだけ物語がない映画というのも珍しい。とにかくナタリー・ポートマン演じる主人公がいかに追い込まれ、抑圧され、そこから自分を解放しようともがき、結果狂気に陥っていくかを、彼女の内面だけから描いており、プロットは言ってみればそれだけである。でも、それだけでも映画は成り立つし、本当に変な映画だなあとは思ったが、そういう破格なところもこの作品のいいところだと思う。
献身的でありながら娘に過剰な期待をかけ、娘に完璧さを要求しながらその成功を妬みもする母親の姿が印象的であった。ニナが舞台で最後に見たのは母親の顔であるが、その過剰な期待に応えられた末に行き着いたこれまで以上に高いレベルの「完璧」さは、すべてを代償として要求するものであった。
とにかくこの主人公の内面に寄り添うことを主眼としているため、彼女が見る妄想や悪夢がそのままに再現される。その妄想や悪夢がショッキングなシーンばかりで、鏡の中に血を流した母親がいてビックリ、とかなんだかホラー映画みたいである。そしてそんなショッキングなシーンがこれでもかと重ねられていくうちにだんだんマンガ的になって笑えてくる。サム・ライミの『スペル』みたいに、怖いんだけど笑えてしまう、そんな感じ。そんなコワおもろシーンの頂点は、ウィノナ・ライダー演じる入院中のかつてのスターバレリーナが爪ヤスリを片手に"I'm nothing!"と叫びながら・・・な場面。
しかしここまででこの映画を判断してはいけない。このシーン以降の実際の舞台シーン、これが圧巻であった。主役のニナが狂気にとらわれた末、実際にブラックスワンになっていく場面は、肌がブツブツだったのは、なるほど鳥肌であったか、あ、『ザ・フライ』みたい、とか思っているうちにものすごい迫力で展開していき、もう内面がどうとか理屈がどうとかいう以前にとにかく「スゴイ」。踊りきった彼女には羽根がないのに、影には羽根が移っている場面は、わかりやすいが印象的である。
最終的には妄想が現実と重なって白鳥は死ぬ。
終わってみればこれだけ物語がない映画というのも珍しい。とにかくナタリー・ポートマン演じる主人公がいかに追い込まれ、抑圧され、そこから自分を解放しようともがき、結果狂気に陥っていくかを、彼女の内面だけから描いており、プロットは言ってみればそれだけである。でも、それだけでも映画は成り立つし、本当に変な映画だなあとは思ったが、そういう破格なところもこの作品のいいところだと思う。
献身的でありながら娘に過剰な期待をかけ、娘に完璧さを要求しながらその成功を妬みもする母親の姿が印象的であった。ニナが舞台で最後に見たのは母親の顔であるが、その過剰な期待に応えられた末に行き着いたこれまで以上に高いレベルの「完璧」さは、すべてを代償として要求するものであった。
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